2009年 01月 11日
不思議な日 その2 ~青い月夜~ |
今夜は本当にきれいな月夜でした。
薄赤紫色の夕暮れ空が宵闇に変わろうとする頃、大きな大きな金色の満月が、森の方から上ってきました。
しばらく眺めていると、がたがたっと音がします。何か小さな動物が屋根の上や壁の中を動いているようです。
少し経ってまた外に出ると、月の光がとても明るく伸びていて、雪原が青白く、畑の畝や足跡までが、彫刻のように照明を浴びて浮き上がり、美しく見えました。
しばらくしてまた外に出ると、雪の表面が、ダイヤを散りばめたように、ところどころキラキラと輝いています。
月はもうだいぶ昇っていて、光が上のほうからスポットライトのように、雪原の真ん中あたりを黄色く照らしています。
と、右側のブルーベリー畑を二つの黒い影が走っていきます。
「タヌキだ!」
二匹のタヌキでした。後ろの一匹は少し走ると止まり、また走り出します。前の方の一匹は、後ろを振り返っては止まり止りしながら、まるで「急げ急げ!急がないと遅れちゃうよ!」と急かすように励ますようにして、後ろの一匹を気遣いながら走っていきます。
ブルーベリー畑から、牧草地を抜けて田んぼに向かうその二つの影の行き先は、あの、黄色く照らされたあたりです。
「もしかして、月のスポットライトを浴びた舞台で、みんな集まって踊っているのかな」
動物たちが今日はどうも落ち着かない様子なのは、月夜の晩の何か特別なお祭りでもあるのかもしれません。
しばらく夜空を眺めていましたが、名残を惜しみながら月とお別れし、車で盛岡までの帰路に着きました。
すると車窓から、ほの青い空に、青白く、でもくっきりと、雪をかぶった岩手山が浮かび上がっているのが見えました。畑も山も、何もかもが青白い幻想の世界にあるようでした。
月夜をこんなに楽しんだのは生まれて初めてです。
野原のみんなもきっと楽しんでいることでしょう。
不思議な日の終わりは、素敵な終わりでした。
薄赤紫色の夕暮れ空が宵闇に変わろうとする頃、大きな大きな金色の満月が、森の方から上ってきました。
しばらく眺めていると、がたがたっと音がします。何か小さな動物が屋根の上や壁の中を動いているようです。
少し経ってまた外に出ると、月の光がとても明るく伸びていて、雪原が青白く、畑の畝や足跡までが、彫刻のように照明を浴びて浮き上がり、美しく見えました。
しばらくしてまた外に出ると、雪の表面が、ダイヤを散りばめたように、ところどころキラキラと輝いています。
月はもうだいぶ昇っていて、光が上のほうからスポットライトのように、雪原の真ん中あたりを黄色く照らしています。
と、右側のブルーベリー畑を二つの黒い影が走っていきます。
「タヌキだ!」
二匹のタヌキでした。後ろの一匹は少し走ると止まり、また走り出します。前の方の一匹は、後ろを振り返っては止まり止りしながら、まるで「急げ急げ!急がないと遅れちゃうよ!」と急かすように励ますようにして、後ろの一匹を気遣いながら走っていきます。
ブルーベリー畑から、牧草地を抜けて田んぼに向かうその二つの影の行き先は、あの、黄色く照らされたあたりです。
「もしかして、月のスポットライトを浴びた舞台で、みんな集まって踊っているのかな」
動物たちが今日はどうも落ち着かない様子なのは、月夜の晩の何か特別なお祭りでもあるのかもしれません。
しばらく夜空を眺めていましたが、名残を惜しみながら月とお別れし、車で盛岡までの帰路に着きました。
すると車窓から、ほの青い空に、青白く、でもくっきりと、雪をかぶった岩手山が浮かび上がっているのが見えました。畑も山も、何もかもが青白い幻想の世界にあるようでした。
月夜をこんなに楽しんだのは生まれて初めてです。
野原のみんなもきっと楽しんでいることでしょう。
不思議な日の終わりは、素敵な終わりでした。
by xiaoxiangtea
| 2009-01-11 23:58