2012年 05月 06日
アリスのティーパーティー |
アリスさんは、紫波で喫茶店を開いて25年とお聞きしました。店主の梅澤さんはちょうど私の母くらいの年代の方なのですが、とってもかわいらしい女性です。たまたま昨年秋のtuk-tukさんのガレージでのお茶にいらしてくださったのがご縁で、お招きをいただきました。
会場になったアリスさんのお庭は、北上川沿いに広がるお花畑です。5年前にこの場所に移転されてから、お客様もご一緒に、原野だったところを少しずつ開墾し、お花を植え、今では2万本のコスモスをはじめ、季節の花々が咲くお花畑になったのだそうです。
昨日は、大きなチューリップがそこここにたくさん、お客様を出迎えてくれていました。
お越しのお客様の中には、アリスさんと親交のある釜石の喫茶店のお仲間たちや、宮城県大崎市の方もいらっしゃいました。震災後、いろいろな行き来があったそうです。
町内でボランティアでがんばっていらした方々や、被災して引っ越していらした方々もご招待していらしていただきました。
この会は、皆様にほっとする時間を持ってもらいたい、という店主様や常連の皆様のお気持ちにより、店内でお客様と少しずつ貯めてきた貯金箱から資金を出して、実施するものなのだそうです。
(この頃、しゃおしゃんの淹れるお茶を、どなたかにプレゼントしてくださる、ということが多くなってきました。先日は、デイサービスの開所式に。今月末には、震災ボランティアの方々のご苦労様会に。ありがたいことです。プレゼントしてよかったと思っていただけるようなお茶を淹れられるよう、務めて参りたいと、心新たにしております。)
会場には、スタッフとして、アリスさんに集うお客様たちが、美味しい手づくりランチボックスを作ってくださったり、おみやげの小物を作ってくださったり、男性陣はおそろいの黄色いネッカチーフを巻いて、ウェイターとして活躍なさっていました。
40人を超えるお客様をお迎えし、私からのお茶のおもてなしはほんの少しではありましたが、それでも、手づくりのランチボックスやスタッフの皆様のおもてなし、お庭の花々が、ご来場のお客様の何よりの歓迎だったと思います。また、会場で行われた、似顔絵の制作や、アコーディオンの演奏に合わせてみんなで歌った歌も、お客様のお心を和ませたことでしょう。
なにより、ご来場のお客様が、とても心温かく、お茶の席にもよいお茶の時間が流れていたように思います。
アリスさんでは、お客様が皆様、とってもリラックスした笑顔でいらっしゃいます。
「ここは不思議なところなの。ここに来ると、皆さんと自然と仲良くなるのよ。」とおっしゃるお客様の言葉は、皆さんが感じていらっしゃることなのでしょう。
たまたま同席して、会ったばかりのお客様同士が、いろいろな話ができたり、その中の一言が大きな決断を励ましていたりするのだそうです。
そんなお話や、お客様の笑顔を見ていて、不覚にもぽろぽろと溢れるものを止められませんでした。
店主の梅澤さんに「本当に、よいお店ですね」と言ったときに、満面の笑みで「はいっ!」とお答えになったそのお顔を見てまたボロボロ。
みんなの居場所、の、温かさ、やさしさ、そして、愛おしさ、でしょうか。
一人でグシュグシュして、なんなんだおまえは!(笑)と、心の中で自分にツッコミをいれながら、笑顔の皆様にご挨拶して帰りました。
紫波のアリスさんには、本当に、不思議の国が広がっていました。不思議の国の中に私も招き入れてくださって、ありがとうございました。
by xiaoxiangtea
| 2012-05-06 14:29